
旅行業務取扱管理者の難易度を調べ始めると、途中で手が止まることがあります。
あるページでは「国家資格だけど独学でも狙える」と書かれている。別のページでは「総合はかなり難しい」と書かれている。合格率も30%台に見えたり、10%台に見えたりする。
数字が増えるほど、むしろ判断しにくくなる。自分が知りたいのは「難しいかどうか」だけではなく、今から勉強して、生活の中で続けられる試験なのかかもしれません。
この記事では、国内と総合を分けて、公式データをもとに難易度を整理します。結論から言うと、国内は受験しやすく現実的に狙える試験です。ただし、総合の全科目受験は別物として考えたほうが安全です。
✅ この記事で分かること
- 📌 国内と総合で難易度がどう違うか
- 📌 令和7年度の公式合格率と合格基準
- 📌 独学で進めやすい人と、講座を見たほうがいい人
- 📌 受験前に確認すべき公式情報と学習導線
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旅行業務取扱管理者 難易度は「国内」と「総合」でまったく違う
最初に分けたいのは、国内試験と総合試験です。ここを混ぜると、難易度の印象が一気にぶれます。
国内は、日本国内の旅行業務を扱う試験です。総合は、海外旅行実務まで入ります。名前は似ていますが、受験者が背負う範囲は同じではありません。

まず国内から見ると現実的に狙いやすい
ANTA公式の令和7年度実施状況では、国内試験の全科目受験は、受験者9,759人、合格者3,330人、合格率34.1%でした。免除区分を含めた計では、受験者10,329人、合格者3,675人、合格率35.6%です。
令和6年度の全科目合格率は31.4%、計では33.4%でした。つまり、国内試験は「誰でも簡単」とは言えませんが、全体としては3割台の合格率で推移しており、学習計画を立てれば現実的に狙える試験と見てよいでしょう。
ただし、3割台という数字だけで安心するのも危険です。合格率は「受験した人全体の結果」であり、自分がどの科目で詰まるかまでは教えてくれません。
総合の全科目受験は別物として見る
JATA公式の令和7年度実施結果では、総合試験全体の合格率は26.1%でした。一方、全科目に近い受験区分Aでは、受験者1,948人、合格者227人、合格率11.7%です。
ここが、検索中に数字が混乱しやすいポイントです。「総合の合格率26.1%」と「受験区分Aの11.7%」は、同じ意味ではありません。免除の有無や受験区分が違うため、どの数字を見ているのかを分ける必要があります。
初めて受ける人がいきなり総合の全範囲に向かうなら、国内よりもかなり重い試験として見たほうが安全です。国内から始めて、必要なら総合へ進むという順番も検討できます。

合格率より「各科目60点以上」が重い
国内試験も総合試験も、合格基準は「全体で6割」ではありません。公式資料では、国内は各科目とも60点以上、総合も各受験科目で満点の60%以上とされています。
これは、得意科目で苦手科目を大きく補う戦いではないということです。たとえば法令は取れるけれど、国内実務の運賃・料金で崩れる。約款は読めるけれど、海外旅行実務で止まる。そういう偏りがあると、合格率の見た目以上に苦しくなります。
難易度の正体は、資格名の響きではなく、苦手科目を放置できない構造にあります。

| 区分 | 公式データ | 難易度の見方 |
|---|---|---|
| 国内・全科目 | 令和7年度 合格率34.1% | 独学も検討できるが、科目ごとの穴を残さない設計が必要 |
| 国内・計 | 令和7年度 合格率35.6% | 免除区分を含むため、全科目受験者とは分けて見る |
| 総合・全体 | 令和7年度 合格率26.1% | 国内より重い。受験区分ごとの差を確認する |
| 総合・受験区分A | 令和7年度 合格率11.7% | 全科目に近い受験では難関寄り。軽く見ない |
国内の実施状況はANTA公式の令和7年度実施状況、総合の実施結果はJATA公式の令和7年度実施結果で確認できます。
旅行業務取扱管理者 難易度で迷ったら、勉強時間より先に出口を確認する
難易度を調べているのに、なかなか決められない。そういうときは、勉強時間の問題だけではないことがあります。
本当に気になっているのは、「取ったあとに何に使えるのか」「いまの生活の中で続けられるのか」「独学で失敗したら時間が無駄になるのではないか」という不安かもしれません。
受験しやすさは国内のほうが高い
ANTAの令和8年度受験案内では、国内試験はCBT方式で、令和8年9月3日から9月25日のうち受験者が選択した日時に受験する形です。受験資格の制限は特にありません。
受験手数料は8,000円、システム利用料は660円です。全科目受験の場合、試験科目は法令、約款、国内実務の3科目で、試験時間は120分です。
受験資格の制限がなく、CBTで日程を選べる点は始めやすさです。ただし、始めやすいことと、準備が軽いことは別です。
ここで大事なのは、「受けやすいから、あとで何とかなる」と考えないことです。CBTで日程を選べると、つい申し込みの心理的な重さは下がります。けれど、試験日を選べるぶん、学習開始の遅れも自分で引き受けることになります。
申し込み前に、カレンダーへ試験日だけでなく、過去問を解く日、苦手科目を戻す日、直前に公式情報を確認する日まで置いてみてください。そこで空白が多すぎるなら、難易度の問題ではなく、学習管理の問題として見直したほうが安全です。

独学で進めやすい人の条件
国内試験を独学で進めやすいのは、次の条件がそろう人です。
- 公式情報で試験科目と日程を確認できる
- 過去問や出題例を見て、苦手科目を把握できる
- 約款や法令の文章を読むことに強い抵抗がない
- 国内実務の運賃・料金問題を後回しにしない
- 試験日から逆算して、週単位の学習量を決められる
この条件がそろうなら、最初から講座を前提にしなくても構いません。公式の出題例、過去問、テキストを使い、どの科目で60点を下回りそうかを早めに見つけるのが先です。
講座を見たほうがいい人の条件
一方で、次に当てはまる場合は、独学だけで押し切るより、講座の教材構成やサポートを確認したほうが判断しやすくなります。
- 法令・約款・実務の優先順位を自分で組めない
- 過去問を見ても、どこから手をつけるか分からない
- 仕事や家事の合間で、学習時間が細切れになりやすい
- 総合まで見据えて、国内から段階的に進みたい
- 試験日までに全科目を一周できるか不安が残る
講座は「申し込めば安心」というものではありません。ただ、教材の順番、動画、問題演習、スマホ学習の有無を見れば、自分が独学で管理すべき負担がどのくらい減るかは判断できます。

仕事に使うなら求人条件も見ておく
旅行業務取扱管理者は、旅行業者の営業所ごとに必要となる管理者制度と関係する資格です。だからこそ、単に合格率だけでなく、求人票でどのように扱われているかも見ておくと判断が深くなります。
資格を取ってから「思っていた仕事と違う」と感じるより、先に求人条件を見て、国内で足りるのか、総合まで必要なのか、実務経験がどの程度求められるのかを確認したほうが安全です。
たとえば求人票で「総合旅行業務取扱管理者歓迎」と書かれている仕事と、「国内旅行業務取扱管理者歓迎」と書かれている仕事では、期待される業務範囲が違う可能性があります。資格名が似ているからこそ、求人側の言葉を見ないまま勉強を始めると、あとで「自分が目指していた出口と違った」と感じやすくなります。
求人を見るだけなら、まだ応募する必要はありません。自分が受ける試験を決める前に、どの資格名がどんな場面で使われているのかを確認するだけでも、勉強の意味づけは変わります。
資格の費用対効果を広く見たい場合は、関連記事の資格のコスパを判断する記事も参考になります。

公式情報で確認すべき項目
受験前に見るべき公式情報は、次の4つです。
- 試験日・申込期間
- 受験手数料とシステム利用料
- 受験区分と免除条件
- 各科目の合格基準
特に日程と手数料は年度で変わる可能性があります。最新情報は、国内ならANTAの受験案内、総合ならJATAの試験実施結果ページを確認してください。

向かないケースもある
旅行業務取扱管理者は、旅行業界や観光分野への関心がある人には検討価値があります。しかし、次のような場合は急がなくてよいかもしれません。
- 旅行業界で働く予定がない
- 求人条件を一度も見ていない
- 資格名だけで将来性を判断している
- 学習時間を確保できる見通しがまったくない
- 国内と総合の違いを確認しないまま申し込もうとしている
資格は、取っただけで生活が変わるものではありません。けれど、必要な場所に置けば、仕事の選択肢を広げる部品になります。
よくある質問
まとめ:旅行業務取扱管理者 難易度は資格名だけで判断しない
旅行業務取扱管理者の難易度は、資格名だけでは判断できません。
国内は、令和7年度の全科目合格率34.1%で、受験資格の制限もなく、CBTで受けやすい試験です。一方、総合の受験区分Aは11.7%で、国内と同じ感覚で見ると危険です。
比べるべきなのは「難しいか、簡単か」ではありません。国内で足りるのか。総合まで必要なのか。独学で科目ごとの60点を管理できるのか。仕事で使う出口があるのか。
知りたいのは、怖がる理由ではなく、始めても大丈夫だと思える根拠です。 その根拠を、公式情報・過去問・教材構成・求人条件でひとつずつ確認していけば、迷いはかなり小さくなります。
独学で管理できるか不安なら、教材構成を先に確認する
いきなり申し込む必要はありません。フォーサイトの旅行業務取扱管理者講座は、教材・eラーニング・料金を公式ページで確認できます。独学で進めるか、講座で管理負担を減らすかを比べる材料として見てください。
▷ 内容を確認するだけなら料金はかかりません。独学で足りるかを判断する材料になります。
まず制度・日程・合格基準を公式で確認する
受験する年度、手数料、試験日、免除条件は必ず公式情報で確認してください。国内を受ける人はANTA、総合を受ける人はJATAの情報を先に見ておくと、古い数字に振り回されにくくなります。
▷ 申し込み前の最終確認先です。年度ごとの変更点を必ず確認してください。
参考:ANTA 国内旅行業務取扱管理者試験 受験案内 / ANTA 令和7年度 実施状況 / ANTA 令和7年度 出題例の正解及び配点 / JATA 令和7年度 総合試験 実施結果
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