※本記事にはプロモーション(PR)が含まれます。
過去問の第2問で手が止まる。
解答解説を開いても、どの数字がどこから来たのか追えないまま、ページを閉じている。
結論からいうと、連結会計を捨てるかどうかは、理解度ではなく点数で決められます。
日商簿記2級の合格基準は100点満点の70%以上と公式に定められているため、連結を捨てた場合に残りで何点必要になるかは計算できるからです。
「捨てるべき」「捨てるな」という意見だけでは決めにくいのは、前提となる得点状況が記事ごとに違うからです。
この記事では、その計算のしかたを整理します。
連結について検索を続けるほど、自分の得点状況を確認する時間が減ることがあります。
そう感じている人ほど、判断期限を決めると残り時間を使いやすくなります。
独学ガイド編集部では、判断が割れる論点ほど公式に確認できる数字まで戻すようにしています。
ここで戻れる数字は、合格基準の70%です。
✅ この記事で分かること
- 📌 連結会計が意味不明に感じる原因を、用語・手順・時間に分ける方法
- 📌 合格基準70%から、捨てた場合に必要な得点率を計算する方法
- 📌 全部捨てる・全部やる以外の第三の選択
- 📌 捨てる判断をしてよい人と、先に別のことをすべき人の違い

簿記2級の連結会計を捨てる前に、意味不明に感じる理由を分けておく
結論からいうと、連結会計が分からない原因の一つは、扱う対象が途中から変わる点にあります。
ここでは、何が変わったのかを3つに分けます。
途中から登場人物が2社以上になる
連結を学ぶ前の多くの論点では、主に1つの会社の帳簿を扱います。
ところが連結では、親会社と子会社という2つ以上の会社が同時に出てきます。
それまで「この仕訳は誰の帳簿か」を意識する必要がなかったのに、急に意識しないと解けなくなる。
数字が追えなくなる原因は、計算の難しさよりもこの切り替えにあります。
仕訳が1本で完結しない
個別の仕訳で完結する論点と比べると、連結は作業のつながりが長くなります。
連結では、合算したうえで重複を消す、という複数の作業がひとつながりになっています。
途中の1本だけを見ても意味が取れないため、解説を読んでも「なぜこの仕訳が必要なのか」が分からない。
※ 問題形式によって必要な手順は変わります。公式のサンプル問題や出題の意図も併せて確認してください。
分からないのではなく、順番を知らないだけのことがある
連結の問題は、解く順番がある程度決まっています。
その順番を知らないまま個々の仕訳を暗記しようとすると、覚える量が急に増えたように感じます。

同じ「分からない」でも、3つの段階がある
連結が分からないと言うとき、その中身は人によって違います。
段階を取り違えると、対処も的外れになります。
| 段階 | 症状 | 先にやること |
|---|---|---|
| 用語で止まる | 非支配株主持分などの語が出た時点で読み進められない | 用語の役割だけ押さえる。仕訳は後回し |
| 順番で止まる | 1本ずつの仕訳は分かるが、どれから書くか決まらない | 解く手順を紙に書き出して固定する |
| 時間で止まる | 解けるが、90分の中で最後まで終わらない | 捨てるかどうかの検討に入ってよい段階 |
試験まで時間があるなら、捨てる判断は3つ目の段階に来てからでも遅くありません。
用語や順番で止まっている段階では、短時間の基礎確認だけで改善する余地があります。ただし直前期は、残り日数も含めて判断してください。
💡 判断軸
解説を読んで「難しい」と感じたのか、「どこから手をつけるか分からない」と感じたのかを区別してください。
後者なら、捨てる判断はまだ早い段階です。
簿記2級の連結会計を捨てる判断は、合格基準70%から逆算する
ジャンプせずに順番に確認すると、捨てるかどうかは自分の得点状況で決まります。
公式に決まっているのは合格基準だけなので、そこから逆算します。
捨てた場合に、残りで必要になる得点率

日商簿記2級の合格基準は100点満点の70%以上です。
つまり70点を取れば合格します。
ここで重要なのは、大問ごとの配点が公式には公表されていないことです。
そのため「第2問は20点」と決めつけた計算はできません。
できるのは、幅で考えることです。
仮に連結部分が大問全体を占め、その大問の配点が20点だとすると、それを丸ごと捨てた時点で満点は80点になります。
そこから70点を取るには、残りで87.5%の正答率が必要です。
| 捨てる大問の配点(仮定) | 残りの満点 | 70点に必要な正答率 |
|---|---|---|
| 16点 | 84点 | 約83% |
| 20点 | 80点 | 約88% |
| 24点 | 76点 | 約92% |
※ 配点は公表されていないため、上表は仮定に基づく計算です。実際の配点は回によって異なる可能性があります。

この数字を見てどう感じたかが、そのまま判断材料になります。
直近の過去問で他の分野が9割以上で安定し、捨てる配点を20点程度までと見込むなら、計算上は届く余地があります。
他分野が7割前後なら、連結を捨てた分を埋めるには大幅な精度向上が必要です。
全部捨てるか全部やるか以外に、第三の選択がある

捨てる・捨てないの二択で考えると、判断が重くなります。
実際には、途中まで手をつけて部分点を拾うという選択があります。
連結の一連の流れのうち、単純な合算や明らかな重複の相殺は、手順が決まっている部分です。
ここまでを取りにいけば、大問を丸ごと落とす前提の計算をしなくて済みます。
手順が決まっている部分と、状況によって変わる部分は分けて考えられます。
前者は覚えれば再現できますが、後者は問題文を読んで判断する必要があります。
- 親会社と子会社の数値を合算する作業は、手順が固定されている
- 両社の間で発生した債権と債務を相殺する作業も、対応関係が見つかれば機械的に処理できる
- 一方、未実現利益の消去は、どちらの会社が売り手かによって扱いが変わる
つまり「連結を捨てる」と一括りにすると、手順が固定されていて取れるはずの部分まで捨てることになります。
※ どこに何点配分されるかは公表されていないため、特定の作業で必ず加点されると断定はできません。過去問で自分がどこまで安定して書けるかを確認してください。
捨てると決めたあと、その時間をどこに回すか

捨てる判断で終わってしまうと、浮いた時間が消えます。
実際には、どこに回すかまで決めて初めて得点が動きます。
上の表で見たとおり、連結を捨てた場合は残りで9割近い正答率が必要になります。
つまり、浮いた時間は新しい論点ではなく、すでに解ける論点の取りこぼしをなくすことに使うのが計算に合います。
| 回す先 | 計算との整合 |
|---|---|
| 工業簿記の反復 | 毎回出題される範囲。取りこぼしを減らすと必要正答率に直接効く |
| 決算整理の見直し | 配点が大きくなりやすい部分の精度が上がる |
| 新しい論点の追加 | ✕ 残り時間が少ない状況では、既存論点の精度が下がりやすい |
💡 判断軸
決めるのは「やるか捨てるか」ではなく、「どこまで拾うか」です。
上の表の必要正答率が現実的でないと感じたなら、部分点を取りにいく方が合格に近づきます。
受験方式によって、置かれている条件が違う

同じ2級でも、統一試験とネット試験では合格率に差があります。
| 方式 | 合格率 | 実受験者数 |
|---|---|---|
| 統一試験(第173回・2026年6月14日) | 15.1% | 4,821名 |
| ネット試験(2026年4〜6月) | 31.9% | 33,659名 |
※ 日本商工会議所の公表データ(2026年7月時点)。統一試験は直近回、ネット試験は期間集計です。
合格基準はどちらも70%で同じです。
ただし受験機会の数が違うため、1回で決めなければならない前提で捨てる判断をするかどうかは変わります。
統一試験は年に数回の実施で、次の機会まで数か月空きます。
そのため「今回で決める」という前提が立ちやすく、捨てる判断が現実的な選択になりやすい状況です。
一方、ネット試験は随時実施されているため、今回で決めなければならない理由は相対的に小さくなります。
連結を捨てて1回の合格率を上げるより、時間をかけて手順を身につけたほうが、結果的に早いこともあります。
どちらが良いという話ではありません。
自分がどちらの条件の中で判断しているかを、先に確認しておくという話です。
💡 判断軸
次の受験まで時間が空くなら、捨てて仕上げにいく判断に意味があります。
随時受けられる状況なら、捨てる前に手順の整理を試す余地があります。
意見が割れて見えるのは、前提が違うから
連結を捨てることについて、検索すると正反対の主張が並びます。
「全部捨てるのはもったいない」「全捨てでも合格できる」「大問ごと出るので損が大きい」。
前提次第で成り立つ意見があります。
読むときは、書き手がどの得点状況を想定しているかまで確認してください。
他分野が9割で安定している人に向けて書かれた「捨てても大丈夫」を、7割の人が読むと判断を誤ります。
逆に、時間切れで最後まで到達できない人に「捨てるな」と言っても、点数は動きません。
だから読むべきなのは結論ではなく、その結論が成り立つ条件のほうです。
条件は、この記事で示した必要正答率の表で確認できます。
捨てる判断が向いている人と、向かない人

💡 判断軸
捨てる判断を検討してよい人
- 直近の過去問で、連結以外が9割前後で安定している
- 試験日まで残り時間が少なく、他分野の維持で手一杯
- 部分点を拾う手順までは押さえている
捨てる判断が向かない人(先に別のことをすべき人)
- 工業簿記がまだ安定していない。ここが不安定なまま連結を論じても結論は出ない
- 連結以外が7割前後で止まっている。捨てた分を埋める計算が成り立たない
- 学習を始めて日が浅く、まだ全範囲を1周していない
決められないまま時間が過ぎているなら

ここまで読んでも、まだ決めきれないかもしれません。
それは判断材料が足りないだけでなく、決めた後に不安が残るからかもしれません。
連結を捨てて落ちたら、その選択のせいだと思ってしまう。
だから決めずに保留しておけば、少なくとも自分のせいにはならない。
ただ、保留が長引くほど、他の論点へ回せる時間は減ります。
捨てるか続けるかを決めていない状態では、連結の勉強にも他分野の勉強にも集中しきれないからです。
今日の学習を始める前に、直近の過去問の得点を思い出してみてください。
連結以外で何点取れていましたか。
その数字を上の表に当てはめれば、答えは自分の中に出ます。
結論だけを探し回る必要は小さくなります。
そして一度決めたら、次の模試までは変えないでおくことをおすすめします。
判断が定まらないまま学習を続けると、どちらの対策も中途半端になりやすいからです。
よくある質問
まとめ:簿記2級の連結会計を捨てるかは、点数で決められる
連結会計が意味不明に感じるのは、扱う会社が2社以上になり、仕訳が一連になったからです。
理解力の問題として受け取る必要はありません。
そして捨てるかどうかは、合格基準70%からの逆算で判断できます。
配点は公表されていないため、幅で計算するのが現実的です。
意見が割れている記事を読み比べても決まらなかったなら、自分の得点状況という前提が抜けていた可能性があります。
直近の過去問の得点を、上の表に当てはめてみてください。
まず自分の得点状況を確認したい人へ
捨てる判断の前に必要なのは、連結以外がどこまで安定しているかです。時間配分が崩れて他分野の点が伸びていない場合は、そちらが先になります。
▷ 何かに申し込む必要はありません。まず現在地を確かめるだけで十分です。
解く順番の整理に時間がかかっている人へ
連結が分からないのではなく、手順が整理されていないだけのことがあります。教材の解説が手順の形になっているかどうかで、同じ論点でも負担が変わります。
▷ いきなり申し込む必要はありません。公式ページで教材と解説の内容を見て、自分に合うかを確認してください。
あわせて確認したい記事:簿記2級のテキスト選び/不合格からの立て直し
合格基準・試験方式は日本商工会議所のネット試験案内、受験者数と合格率は受験者データ(2026年8月1日確認)を参照しています。大問ごとの配点および採点の内訳は公表されていません。最新情報は公式サイトで確認してください。


コメント